バイオエナジェティック・オステオパシー


 治療するのは誰か?

 

  • 治療とは、目には見えない体に初めから備わる治癒力の働きです。

 

たとえば、こんな例がありました。薪割り機で指を切断してしまったお子様の施術に伺った時のこと。

 

医療機関の緊急手術で縫合された指を、バイオエナジェティック・オステオパシーの施術で流れを整えます。指は指だけで独立しているのではなく、繋がっています。特に、心臓のあたりから腕〜指までの流れがあります。実際に、胎児から赤ちゃん、人に成長していく過程では、腕は心臓のあたりから発生します。

 

医療機関では繋がるかどうかもわからない、、という状態でしたが、施術後の経過はとてもよく、見た目も機能も95%以上回復したとのことでした。早めに施術に伺えたことも良かったと思います。

 

 

施術者が”治す”ことはできません、、体に備わる治癒力が治すのです。たとえば指を切ったとき、医師には縫い合わせることはできても治すことはできない。実際にくっつけるのは生命の治癒力でしょう?

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(怪我を負った直後はエネルギー的にまだ混沌としており、物理的に歪みとして固着する前の”猶予の期間(=72時間)”とされます。エネルギー的に変容の可能性のある72時間以内に施術すると、過去の傷まで含めて変容される良い機会になる可能性があるとバイオエナジェティックでは考えられています。)

西洋医術は必要ですし役に立ちますが、バイオエナジェティック・オステオパシーでは医療行為ではなく、目に見えない体の治癒力について、施術します。体の治癒力はゆっくりペースかもしれませんが、真に治すことのできるのは体に備わる治癒力だと思います。

 

 施術後も体の治癒が進む

 

  • 施術後も体の方で治癒が進みますので、少なくとも1週間は間隔を空けてください。

 

※ 体の治癒には体のペースがあります。短期間に施術すればするほど効果があるわけではなく、体の処理能力を超えないように期間を少し空けることも大切です。

 

施術によって治癒を妨げていた異物(歪み)が解消され、治癒の進む方向性(流れ)が解放されます。セッションが終わると治癒が終わるのではなく、セッションが終わっても治癒は体のペースで体自身により続けられていきます。そのため、あまり詰めすぎるのではなく、1〜2週間ほどは期間をあけると良いでしょう。

 

  • 体を治すのは、体に備わる自己治癒力。
”体の治癒の能力”が治療を行う、ということを知っていると、施術のやりすぎはよくない、、。体の中の神様(治癒の力)に手渡しお任せする、そこまでがセッションにおける施術者の役割であり、後は体の治癒能力にお任せする。治すのは施術者ではない。

 

やればやるほど良いというわけでは決してなく、少しであればあるほど効果が大きい、という考え方もあります。

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たとえば、ソマティックエクスペリエンスという神経系のアプローチ(体からのアプローチである)トラウマワークでは、やればやるほど体への負担が大きくなるため却ってトラウマ化してしまったりします。神経系が扱える情報量は限られていますので、体がそれを吸収して処理する容量を超えてしまうと、一杯一杯になっちゃいます。神経系はオーバーロード、却ってトラウマが増してしまうのですね。実際に、ほんの少ししか刺激を与えないことが大切にされており、効果もその方が大きいのです。

たとえば、ホメオパシーなら、物質としての成分がゼロになっているほど希釈しますよね。波動、エネルギーは希釈するほどに保持されていく。

施術も一緒で、多すぎる施術は体が処理しきれずに逆効果になりますし、エネルギー的には体も肉体だけではなく、それ以前の生命の流れのようなものがあっての全体性です。まず、生命力が現れてきて、それがその推進力によりそれ自体の力で治癒していく自己治癒と自己調整の力が働くことこそ、治癒や歪みの解消の原点です。

 

 バイオエナジェティック・オステオパシー

 

  • オステオパシーとは
アメリカ発祥の医術。手技で怪我も病気も治療する医術のこと。

 

アメリカのオステオパス医は、普通のメディカルの医師とほぼ同じカリキュラムを大学で学んだ医師です。アメリカでは投薬も手術もできますが、本来は手技で治療する医師です。(※バイオエナジェティックと呼ばれる分野は、オステオパシーの中でも超マイナーな分野です。)

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150年ほど前のアメリカで発祥した医術です。創始者のA.T.スティル博士は投薬や手術で治療する医師でしたが、家族全員を髄膜炎で亡くしたことにより西洋医療に絶望します。そして、『体が正常に整えば、最大限に自己治癒力が発揮され病気も怪我も治る』という地点に到達し、手技で治療するオステオパシーを創始しました。

※西洋医術であっても治療する力は何かというと、体に備わる自己治癒力です。手術で切ったりして対処しても、縫い合わせた体をくっつけたり、治すのは体の治癒力であり、医者には治すことはできません。体はどうやって治るかというと、体にそなわる治癒力です。その治癒力で治療するのが、オステオパシーです。

※アメリカではオステオパシーは治療であり、施術者は医師です。怪我だけではなく、病気も手技で治療する医師です。メディカルの医師と同じようにオステオパス(オステオパシーの医師)は手術も投薬もできます。※日本では医師ではありません。

 

 

  • バイオエナジェティック・オステオパシーとは
限界のない生命の治癒力により、問題を解消し、体を整える施術です。

 

人間の知識には限界がありますが、体の治癒力には限界がありません。どうやったらその限界のない生命の治癒力が発揮され、怪我も病気も治るのか?

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手技で治療するのが本来のオステオパシーなのですが、現代のオステオパシーは手技で治療できる医師はほとんどおらず、みな投薬や手術で治療するようになっているらしいです。手技で治療するその技の本質も失われてしまった。オステオパシーの源流では一体何をやっていたのか?その本当のオステオパシーを現代に復活させたのがバイオダイナミクス・オステオパシーです。

※余談ですが、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスという手法の方が有名ですが、それはオステオパシーのバイオダイナミクスから一部が抜き取られたもので本質が入っていません。9年のカリキュラムのうち、7年目で真実が出てきますが、3年?ほどで辞めた生徒が世界中に広めてしまったのがクラニオセイクラル・バイオダイナミクスとのことです。なので、真実が入っていないのですが、わたしがオステオパシーのバイオダイナミクスに辿り着いたのは、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスが入り口でした。

2009年の冬、アメリカのボルダーにロルフィングのトレーニングUnit2に参加したときのこと。その2ヶ月ほどの講義の基本原理の初めの1週間を教えていた講師がクラニオセイクラル・バイオダイナミクスを実演してみせたのです。その不思議な世界と静かな感じに魅了されました。ロルフィングのトレーニング終了後、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスも2つの団体で数年学びましたが、2年目以降は触れる場所などが変わるだけで、どうしても深まっていかない。これは一体なんなのだ?本当のバイオダイナミクスを教えてくれる場所を求めて彷徨っていたとき、当時オステオパシーのバイオダイナミクスを教えている方がいらっしゃいまして(本当は教える資格ないのでダメなのです。のちに停止されました。。)その方から学び、、本当のことがここにある、と思いました。そして、ご縁があり、本当のオステオパシーのバイオダイナミクスを学ぶ機会(9年のカリキュラム)を得ました。(本来は、医師にしか教えられない。日本では医療関係の有資格者のみ、でしたが、私の代から実験的に誰にでもオープンになりました。)その後、バイオダイナミクス創始者の方が亡くなったタイミングで、バイオエナジェティックと名称を改めたバイオエナジェティック・オステオパシーを学んできました。

 

 

  • バイオエナジェティック・オステオパシーの基本原理
自然界の法則に完全に従う手法です。自然界には法則があり、秩序が存在します。

 

水は高いところから低いところへ流れるように、人の体も自然界の法則に従います。調和を導くためには、人間の考えやルールではなく自然界の法則に従うことが必要です。

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人(施術者)の意図により、体を変えたりしない。体も自然界のもの。

たとえば、自然界の治癒と再生について、こんなことをご存知でしょうか?コンクリートのU字溝、直線の溝ですね。ドブ化して澱んで臭う、、それを治す方法があります。矢野智徳さんの大地の再生講座に参加したときのこと。

自然界に直線はありません。自然界に倣うと、、蛇行曲線を描きます。U字溝を壊すのではなく、その中に土砂や石や枝を配置することにより、溝の中に蛇行曲線を作ります。すると、澱んで停滞していた水は、不思議ですが、勝手に流れ出し、水は流れ、しばらくすると清流になります。匂いは消えます。澱んだ空気も澄んできます。自然に習い、”正常”にすると、あとは自然界の力により水の流れが回復し、その流れがさらに治していく。

自然界には常に治るように、という方向性があるのです。その方向性に倣い、流れを邪魔していたものを正常に、自然のままに配置するときに、治癒が起こるのです。

そのように、自然界に倣うことが、施術者の役割です。

 

 

  • バイオエナジェティック・オステオパシーの必要性
バイオエナジェティックが生命の治癒へ導き全体性を達成します。

 

なぜ、私のロルフィングにはバイオエナジェティック・オステオパシーが必要なのか?ただのロルフィングでは、矛盾が起こるからです。ロルフィングはよく考え抜かれた身体統合の理論ですし、誰が施術をしてもうまく行ってしまうと言われるレシピが存在します。しかし、ロルフィングの理論だけではいずれ矛盾が出てきてしまうため、自然界の調和を導くバイオエナジェティック・オステオパシーが必要だと考えています。

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一つ前の項目で、自然界の法則に完全に従うことについて書きました。自然界の法則に従い倣うと、回復するように、治癒するように、我々の体は(自然界も含めて)そうなっています。

しかし、一方で自然界の秩序に従わないとき、それはつまり、人間の意図を使ったとき、矛盾が起こり混沌が始まります。人間の意図とは、人間の都合のこと、やりたいこと、正しいこと、のこと。それは、人間目線であり、自然界の調和と秩序から逸脱しているときに、崩壊へと進みます。

周りを見渡してみると、一目瞭然。人間都合の世界は、自然界を破壊し、混沌と矛盾を生み、危機的状況です。人間の都合はその場は良くても、いずれは矛盾が出てきます。同じように、体でも人間の理屈を当てはめてしまうと、矛盾が出てきます。それを抑えるために、また新たな意図を加えると、さらに原因が追加され、気が付かない歪みが蓄積されてわけわからない症状として表出してきます。

必要なのは、意図や正しいことをインプットするのではなく、間違えた情報(=治癒力を邪魔するもの)を体から出すことです。すると、治癒力は流れを拡大し、癒しの連鎖が始まり治療の流れが、体自身の内側で拡大していきます。それが、治す力です。

正しいとされることをするのではなく、本来の自然な治癒力に立ち返るためには、人は意図を使えません。体を司る自然界の秩序に完全に従い、施術者の思いは捨てなければなりません。

意図を捨て、体の邪魔をしない。そのためには、わたしのロルフィングにはバイオエナジェティック・オステオパシーが必要なのです。

 

 こどものように

 

まるで植物が太陽に向かって育っていくように。完璧な生命の計画があります。

それに従うのが、施術者の責任です。

こどもはまだ自由な存在、細胞分裂は盛んですし、その方向は常に”健全”(=正常、自然、生命)に向かっています。まるで植物が太陽に向かって育っていくように、完璧な生命の計画があります。そこに、施術者の理論や理屈を当てはめると、必ず矛盾が出てきます。とくに、子供はその完璧な光り輝く生命の道筋を邪魔しないことが、大人の責任となります。そのように、施術は生命の道筋に沿った、決まりに縛られない、、生命の計画に従ったものになる必要があります。

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※もちろん、大人も本来は自由な存在ですが、今までの社会での文化的な縛りや、病気や怪我、他人の見た目、などなど組織は降り積もったチリがたくさん溜まっているかのように、固まっていますので、ロルフィングのベーシック10シリーズは、その初めの段階、自由への入り口に到達するための一つの手段として用いられる、という側面もあるかもしれません。

(簡単に言うと、大人はまず頭で理解し答えを決めてしまうので、まだその芽が出て十分に表現される前に施術をやめちゃったりしますので、10回はその道筋が現れてくるのを待ってもらう、という意味も10シリーズの側面にはあります。)

わたしのロルフィングの場合、その中でも、10シリーズの設定はありつつ、生命本来の計画に沿うように、、私のロルフィングはバイオエナジェティック・オステオパシーの手法で施術されています。