ロルフィングとバイオエナジェティック

ロルフィングとバイオエナジェティックで見ている世界を、それぞれ簡単に比喩表現としてイメージを書いてみようと思います。


ロルフィングの特徴

  • 構造が整う。

レシピがあって、10回で体の”構造”が整う。

 

レシピの内容はこちら「図解!ろるふぃんぐ」ページ。

 

  • 誰が施術しても、うまくいってしまう。

レシピに従い10回の施術をすると、体が整うというある程度の”保証”がある。それくらいロルフィングのレシピはうまくできている。

 

レシピの考え方の一部。うまくできているでしょう?

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・上が楽になるには土台が大切。土台が広がれるには上のバランスが必要。相互に繰り返し少しずつ施術されていきます。(※いくら肩首をほぐしても、すぐ戻るのは土台が作られていないから。)

・外側が硬く縮んでいては、内側は広がってこられません。内側の広がりが大切なのですが。。

・深層(コア)の筋肉群は姿勢を維持したり無意識の呼吸をしたりするのに使われる疲れない筋肉です。(これらがうまく機能しないと、表層の疲れる筋肉で意識的にカバーしなければなりませんが、意識はそんなに持続しませんよね。)

 

  • 10回のシリーズという不思議

ロルフィングは旅のようなものである。と、わたしは個人的に思っています。旅の中で誰かに何か言われたからとかいうことなく、体が変わるとともに何か内面が変わりあたらしい世界が現れてくる。

 

1回目では10回目のワタシは想像できない。

 

  • 10回という回数にある秘密

10回受ける、という参加者のコミット。そして、体とともに徐々に変容していくわたし。体はただバラバラに解されるのではなく、中心軸に整っていく。徐々に整ってくるとともに世界が変わっていきます。

 

本来の自然な姿へ

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それは、誰かに何かを強制されたり教え込まれたりする類のものではなく、自然と内側から、本来のわたしが現れてくる、そのような変化です。

 


オステオパシー

バイオエナジェティック・オステオパシーの前に、オステオパシーの基幹となる「代謝」のお話を少ししておきましょう。

 

 

  • 代謝について

構造の前に”機能(代謝)”がある、と考えます。初めに代謝があり、そのあとに構造ができる。

 

全ては代謝。形を変えていく。代謝の遅い骨であっても、体の細胞は3年で全て入れ替わっているそうですね。

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骨の成長は、大人になっても代謝として続いてます。古い骨の組織は破骨細胞という細胞により壊され、一方で新しく産まれ続ける細胞があります。その代謝によって骨の組織は維持されています。ですので、ゆっくりと新しい秩序に沿って骨が形成され、形が変わっていくのですね。

 

骨の変化はゆっくりですが、確実に形を変えていきます。

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わたしがロルフィングを受けたのはもう15年くらい前になりますが、O脚はずいぶん治ってきました。以前は拳の広い面が余裕で通ってしまうようなO脚でしたが、今では手のひらの厚みくらいしかありません。

 

  • 代謝(流れ)が全ての元

はじめに”流れ”があって、その後に形が現れる。

流れ(代謝)が構造を作る。

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マイナーですがブレヒシュミッドというドイツの博士の胎生学があります。胎生学とは、受精卵から赤ちゃんになるまでの成長発達に関する学問です。一般的には遺伝子によって内側から生えてくる、という胎生学ですが、マイナーなこの胎生学では、外側からの力の働きかけによって、細胞分裂が起こり赤ちゃんに発達していくという考え方です。

たとえば、精子が卵子に受精した時の流れが、、やがて代謝を起こし、その流れに沿って壁ができて細胞が分裂する、と。ちょっとわけわからない話かもですが、その外側から働きかけ我々を生かす力は大人になってももちろんやってきていて我々の成長発達、生命の維持に関与している。
治療の現場で古いオステオパス(手技により治療するアメリカの医者)は同じ力の働きかけを両手の中で感じていた。実験室で観察された胎生学と、治療の現場でての中で感じていたことが一致したのです。

 


バイオエナジェティック・オステオパシー

 

バイオエナジェティックの世界は、文字で簡単に表現できるものではないので少しだけ。比喩的なイメージを。。

 

 

  • フローが治療する。

人間が操作したりコントロールできない、生命力の流れがあります。構造の前に、フロー(流れ)がある。

 

構造の前に、フロー(流れ)がある。それに沿って、肉体は再構築される。

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フローがずれているのなら、治らない。フローが中心に帰ってくるように施術し、あとはフローが代謝を起こし、老廃物を排出し栄養を与え、治癒していく。構造の前にある根本を見ているのが、バイオエナジェティック。

 

  • 自然界を観察し、自然界に倣う。

自然界の秩序を司っている真理があります。それを見極め、それに従う。別の言い方をすれば、エゴからの力は決して使わず、ただ、生命の秩序を見つけ、それに完全に従うこと。できることは、それだけです。すると、自然界の力により、回復し、その力により健全は育まれさらに進んでいく。そのように、この世界は、この人間の体も含めて、できています。

 

この体を含め、自然界の秩序が浸透した世界に我々は生きています。その秩序に従うのがバイオエナジェティック。

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どんなに人間都合の世界を作ってみても、自然界の原理原則、秩序からはみ出ることはできません。はみ出たものは幻想、人間の都合の嘘でしかなく、自然界には通用しません。放射能は大丈夫なことにしよう!と基準を決めても、生命が破壊される現実は変わりません。

 

  • 人間の意図は使えない、生命の叡智に従うのみ。

人間の意図による操作は、必ず矛盾を生みます。こちらを治したと思ったら、どこか別の場所で、、時間をおいて、とんでもない混沌を生み出し問題をつくってしまう。それが人間の世界ですね。自然界を見ても、人間の作った意図による矛盾に溢れてどうしようもなくなっています。では、その矛盾の解消はどのようにしたらいいのでしょうか、可能なのでしょうか。答えは、解消は可能です。ただし、人間の意図を決して使わないこと。自然界に倣い、完全に従うことです。

 

自然界の秩序、生命の活動は人間の知識では捉えられない領域にあります。

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その神秘にある秩序に従うには、人間のコントロールの効かない世界に入っていき、人間の意思を使わない、ただ生命の秩序に従うという姿勢でなければ見えない生命の活動があります。その活動を見るために、従うために、施術者は静かになる必要があります。静かになり、目に見えない耳に聞こえないその活動を五感を通して知覚する力が必要になります。特別な超能力は必要なく、静けさを捉える繊細な感覚が必要になるということです。

 


大地の再生と、バイオエナジェティック

 

”流れ”が治療する。”流れ”が生まれるとそこで終わらず、完璧な秩序に向かって進み続ける。健全の連鎖。大地の再生とバイオエナジェティックの流れが治療する世界観はとても似ています。

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人間の力など限られている、やがて終わってしまう効果。自然界の力は桁違いのパワフルさ、終わらない、、完璧な秩序(健全)に向かって進み続けていく。

 

  • 突き詰めていくと世界は似てくる。

バイオエナジェティックの世界は、説明ができないので、、。別の分野の世界のお話を少し借りてみます。エゴを去り、自然界の秩序、真理に従い働く時、その力は、矛盾の全くのない純潔で、最もパワフルなものになります。たとえば、矢野智徳さんの「大地の再生」の講座に少し参加した時の体験をシェアしてみます。

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ここに書いた「大地の再生」の内容は、バイオエナジェティックのフロー(流れ)の世界観とほぼ同じです。

 

  • 自然に反し、”流れ”が止まると、問題が噴出する。

人の体も同じです。代謝の流れが止まったり歪むと、問題が現れます。毒素を出すこと、滋養を与えることを流れは担います。清流かドロドロか。そして、構造は流れに沿って整っていきますので、流れが歪むと姿勢も歪みます。

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自然界に直線は存在しない。直線で作ったU字溝は人間の都合→自然の摂理に反している→「流れ」が止まる→ドブ化、異臭、停滞、問題が噴出する。解決しようとしても、もう”人間”の手に負えない。

 

流れのないU字溝の中に蛇行曲線を作っていくと?

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土砂や石や木を配置して”蛇行した溝”を作る。自然界に倣うと、、自然と流れが生まれる。その流れが清流を生む。その流れがさらに回復の連鎖を生んでいく。自然界の力の不思議。

 

  • 自然の摂理を観察し、それに従う。

自然界を静かに観察すると、自然界の秩序をが見えてくる。その秩序に倣い従うと、人間の力など及ばないとてつもない力により変化がもたらされ、そこで終わらず、、さらに拡大して続いていく。自然の摂理。

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人の体も同じです。自然界が何をしているのか、その秩序を見つけそれに従うことができれば、何も矛盾なく治療は可能で、しかもその回復力は人間の力の比ではないとてもパワフルで永続的な変化をします。しかも、完璧な秩序(”健全”)に向かって進み続けます。

 

施術も同じ。自然界の力が、生命の力が、人智を超えて治療していくのです。

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これは一例、人間がなんとかしようとすると矛盾ができるし限られた小さな力にしかならずにやがて効果は終わる。自然界に倣い、自然界の流れを回復することができれば、矛盾は起こらないし、小さな力が、どんどん拡大し進んでいく。圧倒的な自然の力が使える。神聖なものに従うこと、謙虚さ、そんな態度で自然界に臨みたいのです。

 

  • ”流れ”が回復すると、健全化が連鎖する。

人の体も同じです。肩が凝るから肩をほぐす、凝る、ほぐす、、永遠の繰り返し。まずは中心軸を流れるフロー(”流れ”)の回復が必要です。中心軸の流れが整うと、そこから末端にまで流れが伝わるように変化していきます。流れに沿って、構造は作られる。中心軸の流れが整うと体の中心軸も安定してきます。まずは構造の前に流れが整うこと。そして、それは永続し、さらに健全の波を先に届けるように働き始めます。健全は連鎖する。

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なぜドブ化するのか?”流れ”が止まるから。その理由は、掃除の仕方にあるそうです。ドブさらいをして土砂を全部どりのぞいてしまう。すると、(あるべくしてそこにあった土砂の埋め合わせに)上流からまた土砂がやってきて、溜まる。取り除く、溜まる、、の繰り返しで、下流はドブ化するし上流は土砂が流出して疲弊していく。負の連鎖。

キーワードは”流れ”が回復すること。

蛇行曲線の溝を作ると、、自然と”流れ”が生まれ、ドブは清流に変わる。ドブさらいの必要もなくなり、上流から土砂が流出することもなくなり上流が疲弊しなくなる。→流域全体が健全化していく。健全の連鎖が始まる。

 

  • すぐに変化する、何年もかかるなんて幻想。

自然は、パワフルで常に健全に向かって動いています。問題が解消され、、流れが生まれると?一般的な想像では、流域が回復するのに何年も何十年もかかって少しずつ回復していく、、とのイメージがあると思います。ワタシもそうでした。

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自然界の全エネルギーが新しく生まれた流れとスペースに関わってきます。生き物の活動、風や雨や太陽の自然の活動、、すべてがそのスペースにやってくる、、それは”早い”です。何年もかからない、1日単位で大きく変化を続けていきます、1ヶ月、1年、、10年、それは拡大していきます。(U字溝の清流化なんて2時間程度のものですよ、さらにそこに自然界の力(風、雨、太陽、流れ、生き物たち)の参加により変化が拡大し続いていく。。)

人間の体も同じです。変化はすぐに、、気が付かれないが、、”健全化”の連鎖が始まっていく、拡大していく。完璧な”秩序”に向かって進み続けていく。それが本当の”治療”ではないでしょうか。

 

  • 部分は全体の相似形

全体を見て自然界の秩序に沿うとき、部分にもその同じ秩序によって動いていることがわかります。部分が秩序に従うようになると、それは全体に波及していきます。。海〜山までの全域が、ちいさな片手スコップの活動の集合体で健全化していくのです。すごいですね〜、希望があります。

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人の体も同じです。部分の治療だからと言って特別な思考や理論を注入するのではなく、そこにあるのは自然界の秩序です。それは、とてもシンプルでパワフルです。キーワードは”フロー(流れ)が治療する”。