バイオダイナミクス


バイオダイナミクス

それは命の動きです。もともと胎生学(受精卵が細胞分裂を繰り返し、赤ちゃんになっていく過程の学問)の用語から来た言葉で、胎生学者ブレヒシュミッド博士の人の発生の過程の様子を観察し、その命の成長の原動力となっている力を表す言葉でした。

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ブレヒシュミッド博士は、一般に支持されている遺伝的な発生学とは異なる考え方をもちました。それは、人は受精卵から機能と構造を持つ人間へと発達する、そのおおもとの力は、遺伝子によるものではなく、、(代謝の)”流れ”によるものだと考えました。つまり、内側から遺伝子の情報により生えてくるように人ができたのではなく、もっと別の力がある、ことを観察したのです。それは、、外側からやってくる力でした。外側からやってくる力が、人を形作っていく。その力は、胎児の時代だけではなく、大人になっても働いている。そして、ひとは一生その力により生かされている。


それが、その力の源にある生命の流れ、バイオダイナミクス。  


同じ現象を、古いオステオパス(手技により人を治療する医術)は研究室ではなく、実際の施術を通して身体感覚で知覚していました。その力は、人に一生に渡って働き続けていることを。  (手技による医術と研究室で観察されていた学問、それら二つ別々の世界で同じことを観察していたのです。)


命はそれ自体が叡智です。いかに動き、いかに癒しに向かうのか、生命の本質は、我々人間の知性を超えた叡智です。その人に働き続けている力に従い、生命の動きに従い施術するのがバイオダイナミクスのアプローチです。

 

 

既にある治癒の力

治療の力とは、受け手の中にすでに起こっています。施術者はそこに参加させてもらうのです。

 

何か出来事が起き、、病変が作られたとき、、その瞬間から、体のシステムの中では治療のプロセスが始まります。 『体は常に健全に向かい続けるようにできている。』 施術者がクライアントさまと出会った時、既に治療のプロセスは進んでいます。どんなにひどく見えようとも、かすかであろうとも、、生きているということは、その背景で健全が働いているということ。

 

 

透明な手

透明な手が必要です。それは、受け手の治癒の力を妨げない手です。

 

施術者が新しく治療を引き起こしたりすることは、できません。もし、施術者が何らかの「意図」を入れてしまうと、受け手の体はその介入に対してリアクションをしなければなりません。それは、本来進むべき治療の方向と異なるため、負担となります。必要なのは、既にある治療の力がその方向のまま健全とつながり増大していくことです。治療の力を妨げない透明な手が必要です。

 

 

体の方が百万倍賢い

生命は長い年月をかけて進化をしてきました。体には数百万年の叡智があります。施術者の意図などとうてい及ばない知性です。

 

施術者は体についての知識を勉強します。解剖学や生理学など。それは、役に立ちますが、その知識や理屈を実際の施術では当てはめてはなりません。体の治癒の力に沿うこと、既にそこにある治療の力を邪魔しないことが大前提です。体の声を聞き、より高次(=体)の知性に従う。そんなイメージです。たとえば、解剖学や生理学など、必要な知識は、こちらが当てはめに行くのではなく、ふと、その瞬間に呼び覚まされる、そんな感覚です。

 

 

参考情報

量子の世界(二重スリットの実験)では、観察者の態度や、見方によって、実験結果が変わってしまう。ボディワークの世界では当たり前のことですが、どうやって身体を見ているのか。。

 

意図を入れると体はそれに対して対処をしなければならない。体の治療の力に沿うためには、施術者は透明な存在である必要があります。

 


  • バイオダイナミクスとは何か?
  • 混同されやすいこと
  • わたしにとってのバイオダイナミクス
  • バイオダイナミクスの世界観
  • 人の存在とは何か?
  • 施術する、とはどういうことか?

バイオダイナミクスとは何か?

それは、、医術なのですが、、それは後で述べるとして、まずはわかりやすく、ざっとそのイメージを書きましょう。一般の整体やマッサージ、ロルフィングも含めたボディーワークやお医者さん、、それらは、人間の存在をその肉体、フィジカルという物質に限定して扱おうとしますね。しかし、バイオダイナミクスでは、その人間の存在を、物質としての肉体に限定せず、すべてのリアルを含めた全体を扱います。その「全体」とは、肉体、感情、思考、スピリット、我々がやってきたところ、、。

 


よく混同されやすいこと

バイオダイナミクスと「クラニオセイクラルバイオダイナミクス」は名前が似ていてもまったく別物です。かつてわたしもクラニオセイクラルバイオダイナミクスを学んだことがありますが、バイオダイナミクスとは全く異なる世界観です。

 


人の存在とは何か?

体とは、フィジカル(肉体)に限定されません。感情や、思考もある、それを具体的に身体感覚として感知して、妄想や想像やイメージではなく、リアルとして、扱うことができるのが、バイオダイナミクスのアプローチです。(と、わたしは考えています。)

 

そして、人の存在とは、その個としての自分だけにとどまらない。それは、世界の中にあり、世界と関わり、世界とつながった存在であり、、その個性として見える「ワタシ」のある領域から下の層には、世界とつながる、皆に共通の領域があります。それが、バイオダイナミクスの世界観で言うところのD/S(ダイナミックスティルネス)から先の領域です。

 

D/Sから先の領域にいくことで、癒しが起こります。バイオダイナミクスのアプローチとは、その人間と世界の現実を、すべて含んだ世界の中で生命に流れる癒しの力に従い、治癒をもたらせようというワークです。

 


バイオダイナミクスの世界観

では、どういった世界観で人と世界とを見ているのか。これらは妄想やイメージではなく、リアルな世界として施術者は「身体感覚」で捉えて施術しています。スピ系やエネルギーワークではないです。

 

※内容をここで書くのは(文字では誤解や間違いを招くことが多々ありますので)適切では無いと思われますので、ざっとイメージを書いてみましょうか。

 

・A:物質的、密度が濃い、肉体、人間界、人間のルール、理解、理論、都合。早いリズム。

・B:液体的、密度が薄い、感情、中くらいのリズム。

・D:気体的、密度がさらに薄い、思考、自然界。ゆっくりなリズム。

・D/S:無、暗闇、或いは光。我々がやってきたところ。生命の源。リズムの無い一定の流れ。

 

我々は、A、B、D、D/S、、全ての領域を同時に生きている。見えているのは肉体、触れられるのも肉体、だけど。より繊細な身体感覚のせかいでは、その他の現実も感知することができます。

 

世界は層になってできており、荒い粒子の層も繊細な透明な層も同時にここにある。と、イメージしてもらえれば大体いいかな、と思います。

 


施術では具体的に何をするの?

では、バイオダイナミクスの施術では具体的に何をするのか?

 

その前に、まず人の体をどう見ているのかを話しましょう。上記の”バイオダイナミクスの世界観”のように、幾つかの層でできているとします。人の体はどのように見えるのか、、。

 

A,B,Dそれぞれの体には歪みがあり、それが代謝(生命力)を妨げ、問題を引き起こしていると見ます。とくに、現代人の多くはBの体に歪みを抱えていると言われます。

 

そのそれぞれの層の体にある歪みを解消し、生命力が全身に伝わっていくことを導きます。ここで、Aの歪みだけ見ていても、B,Dの歪みの解消ができなければ、問題はまた戻ってきてしまいます。その原因に行くことができるのが、バイオダイナミクスのアプローチです。

 


病変とは何か、原因とは何か?

バイオダイナミクスのアプローチでは、症状を扱おうとはせず、その原因にたどり着き解消する、ということをします。

 

そもそも、病変とは何か?

病変や問題とは、A,B,Dの体に残された歪みです。

 

それらが何らかの症状として、たとえば痛みや病気として表層に表現されたのが症状です。症状は表層に現れたもので、その原因は、、どこにあるのか?

 


病変はどのようにして生まれるのか?

原因の話をする前に、そもそも病変とはどのようにして生まれるのか?それは、悪なのか?

 

病変とは、”健全”によって作られます。

 

健全とは、生命の智性、D/Sに流れる命の源のことです。

 

なぜ、叡智である命の源が病変を作るのか?

 

それは、体の全体としてのシステムを守るためでした。たとえば、事故による衝撃や精神的なショックを受けたとします。それに耐えきれない、あるいは体がバラバラになるような衝撃だ!というとき、その衝撃のエネルギーを一点に集約し、保持することで、全体に広がり致命的な分裂を生まないように、あなたを守るためにそこに生まれました。

 

その病変は、全ての源である”健全”(D/Sにある命の源)とつながっています。

 


病変はどうやってそこに維持されているのか?

健全によって生まれ、そこに全体を守るために生まれた病変。それは、健全とつながっている。そして、健全からの生命力を供給されること、吸い続けることでそこに維持されています。

 

それは、かつて、必要だった。

 

いま、もう必要がなくなっているのなら、解消の準備ができているものから解消できる。それには、人の助けが必要。それがバイオダイナミクスのアプローチがしていること。

 


病変はどうやって解消されるのか?

病変は健全とつながっている、といいました。

それは、どのように?

 

われわれ施術者には、このように感知されます。たとえば、、。

病変、荒い、、眩しい、気をひく、心配させる、何とかしようとさせる。ザラザラしている、感情を掻き立てる。

 

しかし、、病変を見つめることは病変を強化してしまう。

 

病変は健全から生まれ、必ず健全とつながっている。

その入口はどこか?

 

病変の中に、静けさがある。

その静けさ、それは光だったり、質感だったり、暖かさだったり、音だったり。静かな、、。

 

それを見つけ、そことシンクロしている。

ただ、健全の光が広がってくるのを、見守っている。何もしない。

 

。。

 

病変はそこに維持されていましたが、もう必要なくなったものは解消されます。

それは、健全からの生命力の供給、静けさの広がりとともに、その構造を維持できなくなり、崩壊していきます。

 

解消です。

 

しかし、それだけにとどまりません。

解消しただけでは、まだ全体としてまとまりを欠いています。

遮られていた呼吸が通り、

全体が異物感が消えていき均質になっていく、、しずかに。

 

統合です。

 

そして、体は再び全体としての存在を取り戻します。

 


病変が解消されるとどうなるのか?

病変が解消されるということは、そこに維持されるために生命力を吸っていたものがなくなるので、元気になる。そして、中心軸から広がってくる生命力の滋養は、かつて病変に遮られ、その先にまで到達できませんでした。しかし、それがなくなった今、その中心軸から広がってくる生命力はその病変があった先の組織にまで到達することができます。

 

その枯渇していた部分が生命力を取り戻し本来の働きを始めると、、さらに代謝が始まり、連鎖的に全体に波及していく、、変化は継続していきます。

 


って言われてもねぇ。。

う〜ん、体験してみてください。

 


バイオダイナミクス、その世界観とは

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健全を探しなさい、病変(歪み)は誰にでも見つけられる。
(健全こそが治療のキーである。病変にエネルギーを与えない。)

病変、その出どころは何処か?
(フォルクラム(健全への入り口)を探しなさい。)

スティルネス(静寂)とともにいなさい。
(健全が広がってゆく、、呼吸が広がってゆく。)

癒しのプロセスは既にそこにあり、進んでいる。
(傷ついたら、自然と傷口がふさがっていくように、体に自然と備わっている力。どんなにひどく見えようとも、ゆっくり、しずかに、かすかに。。)

治療家は既に起きている治療のプロセスに参加させてもらう。
(治療家が治療を起こすのではない)

内側からの光を遮らない、透明な手で。。
(施術者の手から何かを注ぎ込んだり囲い込むのではなく、受け手の中心から生命力が放射し通り抜けていくように。)



この体、無償の愛。


フィジカル、肉体。

この肉体。


それは?
制限、限界。境界、硬い、歪み。


。。それが、フィジカル、、逃れたい!



それが、実は、無償の愛。だったとしたら?
せかいは、逆転してしまう!?



そんな、ことを思いました。





人に触れること、
閉じ込めて、変えてしまうこと、その恐れ。



あるいは、制限され、逃げ場のない、牢獄。
そいういう、肉体。




そういったイメージ、
そういった体験、、
本当は、その存在は?
この肉体は、





バイオダイナミクスの先生は言われました。
フィジカル(肉体)は、コンパッション(無償の愛)だ。と。



どういうことなのだろう?
肉体とは、病変や歪みや制限、と聞かされてきたし、
そう体験してきた。


それが、無償の愛?
それで、、この手で、、人の体に触れてもいいの??




フィジカル。




**




この腕の中、手の中にある、肉体は、モノは、なんなのだろう?




**




そんな、疑問は、
疑問のまま、クラスは終わり、
質問することもなかった。




フィジカル(肉体)は、コンパッション(慈愛)。。

 




あるとき、あるセッションで、、
人に触れていた時、、


完全に違う次元、肉体が消え去り、、、何もないところに行きました。
そして、体は分解し、粒子となり、消える。
クライアント様は、死んで、生まれた。というコメントをされました。


そういう、次元の中で、、。
私の脳裏によぎったことは、
これは、この肉体は、この肉体を構成する、、、
地球だ。





この原材料となった物質は、地球からやってきた。
私が触れているこの体。
私のこの体。これは、マザーアース。






地球だ。






生まれ出ずる。
そのおおもと。





この世に、形として存在させてくれる、
聖なるマザー。その物質。体。






インカネーション。
輪廻。



受肉。





そこには、肉体として、現れた。
このマザーアース、地球の慈愛。
それが、体、、。







触れられる、体。


目指すもの

わたしたちの施術で目指すもの。それは、こうなることです。

 

この写真の夕日のように、なることです。

それが、我々施術者の仕事です。

 

人の存在の現実には、これと同じものが、しずかなものが流れています。

D/S、ダイナミックスティルネス。

それに満たされた、健全。

 

 


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