植物療法の哲学

ネイティブアメリカンの世界観や、バイオエナジェティック・オステオパシーの世界から見た植物療法の世界をすこしご紹介しましょう。


こころの力

プラシーボ、というのも実際に効果がある。古来のネイティブアメリカンの世界観では、そこにある”こころの力”もメディスン(叡智、栄養、効果、薬効)の一つとして捉えていたようです。実際に役に立ち効果があるのだから。

 

※プラシーボとは、実際の薬効成分がなくても効果を発揮してしまうこと。(現代人でも治験で検証すると50%くらいは効果が出るそうです。)たとえば、ただのビタミン剤を酔い止めだよ、といって渡すと本当に効いてしまうという現象。そこにある心の力。

 

なので、触れると安心感がある、 、元気になる。というのもエネルギー的だけではなく物理的な効果の一つとして使っておられる方もいらっしゃいます。

 

 

自然界の効能の働き

人間の世界は、決まりがあり、、こうなったらこう、という一直線の考え方が通用しますし、それしか、通用しない社会になってます。これは痛み止め、だから、痛みが止まる。そういう使い方をしますが、

 

自然界には人間のやり方は通用しません。実際に、リアルがどうなっているか?

 

たとえば、ヨモギの効果効能。どんな作用があるか?鎮静作用、傷の治癒、更年期障害、、いろいろあります。実際にどんな効力を発揮するのでしょうか?ヨモギは、こうだ、、。と言えるでしょうか。

 

四人の人がいて、ヨモギの薬効ハーブティーを抽出し、それを飲む。全員に同じ効果は現れません。あるひとは、少し体が冷える、、あるひとは、暖かくなってホワンとする。リラックス効果を感じる人もいれば、逆に覚醒効果を感じる人もいる。

 

一方、同じ人でも、苦いと感じる場合もあれば、さわやか、と感じる場合もあります。全然一定して現れないのですね。同じ人でも効果(苦い、さわやか、、など)が違うのは、、ヨモギにも個体差があります。日当たりの良い場所で育ったか、川の近くか、すこし湿った場所なのか、ひっそりと岩陰と一緒にいた子なのか。。もちろんそれによって、物理的な成分も変わってきます。苦い葉っぱ、爽やかな葉っぱ。当然効能も変わってくるでしょう。作用は、、一定していません。

 

そして、全く同じ場所に生えていた同じ葉っぱを別の人が摂ったとしたら?全く同じ葉っぱでも、効果が違います。暖かくなる人、冷静さと覚醒を感じる人。その人がどんな状態か、精神状態、体の状態、もろもろ、、今必要としているエネルギーはなんなのか?その成分のうちのどこが働きかけるのか?みんな違います。強いエネルギーを持つ葉っぱがいいものなのか?少し弱った体の方には、岩陰で岩たちと一緒に風に揺られた大人しい蓬の葉っぱの方が合っていることもあるかもしれません。強くてエネルギーがあればよい、とは限りませんね。植物たちはみんな、役割と意図を持ってそこにいるんです。

 

だから人間の都合、人間が決めたこと、ルールなど通用しないのです。

 

では、植物とどう関わるのか?自然界と関わるには?

 

 

感覚で読み取る

人間の世界のように、決まりもなく、固定されたり一般化された知識が通用しないとしたら、どうやって自然界の植物と関わるか?

 

キーとなるのは、「感覚」です。ひとは、この世界を知覚を通して感覚している。イメージでも想像でもなく、リアルを感覚器官を通して知覚しています。感覚がない、人などいません。

 

では、なぜ”感じられない”のか?

 

ボディーワーカー目線になりますが、人には五感があって外界、内界を知覚しています。ただ、全ての感覚器官のあらゆる情報すべてが脳に情報として上がってきたら、、大混乱してしまいます。必要とされる情報以外は、下位の脳でフィルターをかけて捨てているのです。現代生活では、自然界を感知して生き延びるための情報をほぼ捨てて使っていません。でも、実際にはだれもが知覚していて、フィルターをかけて気がつかないようにしている。

 

ですので、繊細な情報を知覚するためには、使っていない閉じた感覚を再び開く必要があります。すこしずつ、開いてくる。

 

 

なんとなくの感覚、気のせい。

そんなのあり得ない、あるわけない。気のせい。と、われわれは幼少期から繊細な感覚を捨て去るような社会で教育され閉じてきました。

 

なんとなく、、気のせいかも。。

 

それは、本当にありえない嘘や思い込みなのでしょうか?実際に、どこかの繊細なレベルで知覚して、、その感覚をもとに意識が感知していることなのかもしれません。それを捨てずに、、本当だとしてみたら??何が起こるでしょうか?

 

とくに、バイオエナジェティック・オステオパシーの施術の世界ではもう確実なことなのですが、そのなんとなくの感覚を「アリ」に一旦してみて、施術を重ねていくと、、全く同じ感覚ということは起こりませんが、、そのなんとなくの、なんとなくに従って施術していくと、、だんだんわかってくることがあります。

 

そのなんとなく、、が100%の確率で信頼できることが、なぜなら、100%の確率でその感覚に従った施術が驚くような効果を生むことを実際に見てきたからです。100%です。(逆に、、なんとなくちがうかも、、という感覚に従わなかった時とか、頭の考えや、やるべきこと、、みたいなのを当てはめると、うまくいかない。ということも100%の確率で見てきました。)

 

そしたら?このなんとなくは気のせいなのか?論理的に考えて、それは本当の事、事実、なんだといえます。

 

そのように、そのなんとなく、、のような、、実際の身体感覚を、使い出すと、、なんとなくの背景に隠れている真実がすこしずつ姿を現してくるかもしれません。そのように、実践していくのです。ただし、イメージや想像、頭は使いません。「感覚」を使うのです。それは、リアルな実際の身体感覚です。

 

ここでたしかロルフィングのトレーニング中に聞いた話を一つ。脳の構造として3つの段階に分かれている。上位の脳から順に、、大脳(思考)、感情の脳(感情)、脳幹(感覚)。情報は下位の脳から順に上がってきます。感覚(脳幹)→感情(感情の脳)→思考(大脳)、、。ここから言えることは、思考がある時、、必ず感情がある。感情がある時、、必ず感覚がある。

 

その思考がある時、感情がある時、、必ず背景には感覚があります。怒った時、悲しい時、嬉しい時、、感情だけでは存在できません。かならずそれに紐づく感覚があるはず。うーん、、ほんまかな?という曖昧なとき、、その背景にはその感覚があります。なーんとなく、、と思考しているとき、必ず感覚があります。薬効ハーブティーを取った効果効能によりその思考は起こったのかも?その思考の前に起きたその感覚がみつかるかもしれません。

 

 

 

感覚を味わうことで薬効を得る

これもネイティブアメリカンの植物療法で聞いたことですが、なーんとなくの感覚を気のせいとして片付けないこと。その感覚を味わい、拡大することで、その薬効を得るんですって。それもメディスン。

 

※ただし、オステオパシーのバイオエナジェティックの立場からすると、このやり方(”感覚を拡大する”)は似てるけどちょっと違う。気をつけなけらばならないこと、やらない方がいいこと。となりますが、それはまた別のところで述べます。

 

 

感覚を得るための準備の段階

 

 

 

 

つづく。